自動車科の学習風景

自動車科の概要

新テクノロジーに挑戦

人やモノの移動に欠かせない存在である自動車。そこに用いられている技術の進歩はめざましく、電気自動車や燃料電池自動車、自動運転車と話題に事欠きません。自動車科では、自動車の基礎知識を学ぶとともに、自動車の未来についても探究し、クルマ社会を支える人財を育成しています。

  • 地域産業や企業に支えられた、名古屋市内“唯一”の自動車科
  • 高卒資格と同時にクルマのプロフェッショナルになれる最短ルート
  • 学科設置70年を超えた、日本で1番歴史のある自動車科

また、地域の自動車関連協会や企業を講師としてお招きし、実社会に沿った多様な授業に取り組んでいます。

クレーン車 クレーン車の運転の様子 クレーン車の運転の様子 トラック講習の様子 トラック講習の様子 トラック講習の様子

可能性に挑戦

自動車に特化した学科の性質から、自動車メーカーや自動車ディーラー等の自動車製造・整備業への就職が多い傾向があります。しかし、近年では機械系のエンジニア等の製造業や、電車の保守点検等の整備業への就職者も増加し、多様な就職先から自分自身に合った場所を選択することができています。

また、自動車整備士の資格取得の観点から、専門学校や短期大学、4年生大学への進学率も高い傾向があります。大学へ進学し、高校教員や自動車デザイナー等を目指す生徒もいます。

※卒業生の主な就職先・進路先を以下に示します。

就職(順不同)
トヨタ自動車(株) アイシン・エイ・ダブリュ(株)
日本碍子(株) 住友重機械工業(株)名古屋製造所
ブラザー工業(株) 近畿日本鉄道(株)
愛知日野自動車(株) 東海マツダ販売(株)
(株)ユー・エス・エス 名古屋トヨペット(株)
進学(順不同)
中日本自動車短期大学 トヨタ自動車大学校
名古屋工学院専門学校 名城大学

資格や競技会に挑戦

自動車整備士(クルマのプロ)の「一種養成施設」指定校で、高校卒業と同時に国家資格三級自動車整備士ガソリン・ディーゼル・シャシの3種目の実技試験が免除になり、資格取得に大変有利になります。また、自動車を通じて機械の構造や電気系統、マシンプログラムを学ぶことで、自動車整備士になれることは基より、自動車の設計に携わるエンジニアやマシンオペレーターなど、多種多様な進路先から自分に合ったものを選択することが可能です。

また、本学科の自動車整備代表選考会で選ばれた生徒が、学校代表として高校生ものづくりコンテストに毎年出場し、全国大会優勝を目指しています。

競技会の様子 競技会の様子 表彰生徒

2019年度は東海大会で第3位(愛知県内では1位の成績)に入賞しました。

コース選択

3年進級時に以下のコースに分かれる事で、希望する進路に沿ったより専門的な知識や技術を習得できます。

メカニックコース

最新自動車の構造や原理、外部診断機を用いた点検整備方法等について、深く学びます。自動車整備士資格の取得を目指すため、整備工場やエンジニアへの進路を希望する人に向いています。

メカニック自動車工学
ハイブリットカーや電気自動車、燃料電池自動車等、新しい自動車技術について学び、これからのモビリティについて深く考えます。
メカニック自動車整備
ディーゼルエンジンについて学び、ディーゼルの可能性について深く考えます。
メカニック自動車実習
外部診断機を用いた自動車の故障探究やCVTやATの点検整備等、実社会で即戦力として働けるよう実践的な内容を、実習を通して学びます。

リペアコース

自動車の凹みを直す板金加工やスプレーガンによる塗装等の修理技術について、深く学びます。自動車修理工場への進路を希望する人や、手先の器用さを身に付けたい人に向いています。

自動車修理技術
パネル修理技術や車体修理等について学び、これからの自動車修理技術について深く考えます。
自動車リペア実習
実際に自動車の凹みを直す板金工程から、元のボデーの色に戻す塗装工程までを一貫して行い、自動車を再生する実践的な内容を、実習を通して学びます。

デザインコース

新車開発の過程である自動車デザインの方法や3次元CADによる製図等の設計技術について、深く学びます。自動車のデザイナーを希望する人や、機械の設計を行うエンジニアを希望する人に向いています。

自動車デザイン
創造力・発想力・表現力の養い方を自動車のデザイン方法を通じて学び、これからの自動車の可能性について深く学びます。
自動車デザイン実習
スケッチやクレイモデルを製作し、自動車の総合的なデザインを様々な角度から研究する実践的な内容を、実習を通して学びます。
自動車設計製図
自動車の設計製図方法を、3次元CADと3次元プリンターを通じて、構想から設計、製造までを一貫して行い、新しいものを生み出す実践的な内容を、実習を通して学びます。
自動車科実習風景 自動車科実習風景 自動車科実習風景

カリキュラム

高1の春から徐々に自動車についての学習を始め、卒業時にはクルマのプロの「知識・技術・感性」を身に付けられるようになっています。

普通教科の科目の他に、以下のような専門科目を学びます。

工業技術基礎
(1年)
各種計測方法、電子回路組立等、実習を通じて工業の基礎を学びます。
情報技術基礎
(1年)
プログラミングの方法やIoT、AI等の基礎を学びます。
自動車実習
(1~3年)
自動車の各構造や点検・整備の方法、金属加工、機械の操作等、実習を通じて基礎から学びます。
自動車工学
(1~3年)
自動車の構造や走行原理、環境問題や社会情勢、関わる法律等を基礎から学びます。
自動車整備
(1~3年)
自動車のシャシ(足回り)の構造や原理、整備方法等を基礎から学びます。
自動車製図
(2年)
機械製図を基に、自動車部品の製図を通じて、その基礎を学びます。
自動車工学
(2年選択)
機械の設計方法について学びます。
自動車整備
(2年選択)
機械を用いた工作方法や材料について学びます。
課題研究
(3年)
自分たちでテーマを設定し、1年間ものづくりに挑戦します。
自動車科実習風景 自動車科実習風景 自動車科実習風景