若宮商業高校・商業科の学び       

 若宮商業高等学校では、50分の授業を1日6時限、月~金の5日間で30時限(ホームルーム活動1時限を含む)行っています。
 授業は、各学年とも普通教科(国語、地歴公民、数学、理科、体育、英語、芸術、家庭)の学習を60%程度、商業科の学習を40%程度行っています。
 専門教科である商業の科目では、実社会ですぐに役立つ、先進的な技能を身につけます。高度な資格取得や指定校推薦により、大学や短大への進学も大変有利です。以下に、商業の各科目を紹介いたします。
1年生商業科 総合ビジネス科 ビジネスコース 観光コース デザインコース 会計ビジネス科 情報ビジネス科

1年生
総合ビジネス科
ビジネスコース

総合ビジネス科
観光コース

総合ビジネス科
デザインコース

会計ビジネス科
情報ビジネス科
【2・3年生総合ビジネス科の商業科目】
 マーケティング
 
(2年生・総合ビジネス科共通)
 財務会計Ⅰ
 
(2年生・総合ビジネス科共通)
 課題研究
 
(3年生・総合ビジネス科共通)
 総合実践
 
(3年生・総合ビジネス科共通)
(目標)
 ビジネスに関する具体的な事例を取り上げながら、マーケティング活動を計画的、合理的に行う能力と態度を育てます。また、多くの顧客が満足する効果的なマーケティング手法を探り、より良いビジネスの在り方を模索します。

(内容)1.現代市場と
       マーケティング
    2.市場調査
    3.消費者の購買行動
    4.商品計画
    5.価格の決定
    6.販売経路と販売促進

(かんたん解説)
 マーケット(市場)とは、商品が売り買いされる場のことです。この科目では、商品がつくられ売れるまでのすべての工程について学習します。買い手は何を考えてどう行動するのかを分析し、売り手はどんな商品をいくらで、どこで、どうやって売ると良いのかを学びます。
 マーケティング能力を身に付けることは、商品を売る力だけでなく、商品をつくる力や自分を売り込む力の向上につながります。これは進路決定や人間関係にも活かせるでしょう。ビジネスマン必携の最強ツールのひとつ!

(目標)
 貸借対照表や損益計算書といった財務諸表の作成に関する知識と技術を習得し、財務会計の意義や制度を理解するとともに、利害関係者に適正な会計情報を提供する能力と態度を養います。

(内容)1.財務会計の基礎
    2.貸借対照表
    3.損益計算書
    4.連結財務諸表

(かんたん解説)
 1年生で学習した簿記の進んだ学習です。企業の実情(財産の状態や経営の成績)を数字に表して、簿記よりも発展した取引や記帳方法を学習します。
 数字のケタが大きくなるので、数字に強くなりたい人や事務職、経理を目指したい人に有利です。ビジネスマン必携の最強ツールのひとつ!

(目標)
 商業に関する課題を設定し、その課題の解決を図る学習を通して専門的な知識と技術の深化、総合化を図るとともに、問題解決の能力や自発的、創造的な学習態度を育てます。

(内容)
 1・2年生で学習した基礎的、基本的な知識をもとにテーマを選び、先生のアドバイスを受けながら時間をかけてじっくり学習することにより、自発的で、社会の変化に主体的に対応できる力を身につけることを目指します。
[課題例]マルチメディア等
      作品制作
     各種資格取得
     社会・ビジネスに関
     する調査など

(かんたん解説)
 この科目は、課題テーマ(商業に関する内容)を自ら設定し、その課題について、これまでで使ってきた教科書や書店で見つけた本、インターネット等を通じて自分で調べ、研究を深めていきます。基本的に先生は講義を行わず、アドバイザーとして、生徒一人ひとりが行う研究のサポートをします。作品制作や調査研究、実験・実習、高度な資格取得などを少人数のグループ単位で行います。

(目標)
 商業の各分野に関する知識と技術を、実践的活動を通して総合的に習得し、ビジネスマナーやビジネスの諸活動を主体的、合理的に行う能力と態度を育てます。

(内容)
 実際の経済社会を想定し、株式会社組織のグループ編成で会社を経営していきます。会社内で職務を分担し、実社会の取引活動を実践的に学習します。

(かんたん解説)
 1年生から商業科目で学んだことを関連づけて学び、会社での実際の事務処理の一連の流れを学習します。パソコン作業により書類や伝票などを作成します。
 挨拶や敬語、ビジネス電話やビジネスメールなど、就職してから必要なビジネスマナーも学習します。また、確定申告の方法や、働くときの基礎知識など、税理士や社会保険労務士による専門的な授業もあります。
 大企業のオフィスのような実習室で、職場にいるようなリアルな体験実習ができます。
 オフィス実務
 
(2年生・ビジネスコース)
 ビジネス情報
 
(2年生・ビジネスコース)
 経済活動と法
 
(2年生・ビジネスコース内選択)
 原価計算
 
(2年生・ビジネスコース内選択)
(目標)
 「情報処理」で学んだビジネス文書の作成の応用を学びます。自ら考えビジネス文書を作成する技術を育みます。また「ビジネス基礎」で学習したビジネスと売買取引の発展として、ビジネス計算の応用的学習により、金融教育における基礎を築きます。ビジネスマナーについても学びます。

(内容)1.文書デザイン基礎
    2.ビジネス計算
    3.文書デザイン応用
    4.ビジネスマナー

(かんたん解説)
 仕事は様々な情報交換の集まりで成り立っています。情報交換には文書や口頭など様々な形があります。これをコミュニケーションといいます。オフィス実務では皆さんが社会に出て仕事をする際に必要なコミュニケーションについての知識や技術、マナーを学びます。オフィス実務は相手にわかりやすく丁寧に情報を伝える力を身に付けることができる授業です。

(目標)
 情報通信ネットワークの導入やソフトウェアの活用に関する知識と技術を習得し、情報を効率的に処理することの重要性について理解するとともに、ビジネスの諸活動においてコンピュータを適切に運用する能力と態度を養います。

(内容)1.オフィス業務と情報
      通信ネットワーク
    2.表計算ソフトウェア
      の活用
    3.データベースソフト
      ウェアの活用
    4.ソフトウェアを活用
      したシステム開発

(かんたん解説)
 実習を通じて表計算ソフトの利用方法を中心に学習し、パソコン上に表やグラフを作成し、複雑な計算やデータの検索などができる機能などを学びます。
 また、講義形式の授業では、パソコンの仕組みや通信ネットワークの仕組みについて詳しく学習します。

(目標)
 ビジネスに必要な法規に関する基礎的・基本的な知識を習得し、経済社会における法の意義や役割について理解するとともに,経済事象を法律的に考え、適切に判断する能力と態度を育てます。

(内容)1.経済社会と法
    2.権利・義務と財産権
    3.取引に関する法
    4.会社に関する法
    5.企業の責任と法

(かんたん解説)
・「小学校の時に友達に貸した本をまだ返してもらってない。返してもらえないの?」
・「正社員とパート・アルバイトの待遇はどう違うの?」
・「隣の家の柿の木がうちの庭の上まで伸びてきて実をつけている。これ取っていいの?」
 など身近な疑問はすべて民法に規定があります。そんな身近な法律から勉強していきます。法は知っていて損をすることはありません。高校生で法を勉強できるのはこの科目だけです。

(目標)
 製造業における簿記の特色を理解するとともに,原価計算に関する基礎的な知識を習得し、原価計算から得られる情報を活用する能力を養います。日商簿記検定2級の工業簿記分野にも対応します。

(内容)1.原価と原価計算
    2.原価の費目計算
    3.原価の部門別計算
      と製品別計算
    4.製品の完成・販売
      と決算
    5.原価情報の活用

(かんたん解説)
 製品をつくるのにいくらお金がかかるのか。材料だけではなく他にもいろいろな種類のお金がかかっています。原価計算では、どこで、何が、どれくらいかかったのかを計算してまとめる方法を学びます。また、原価をもとに目標とする利益を出すための計画をたてたり、原価に無駄なお金がかかっていないかをチェックする方法も学びます。

 広告と販売促進
 
(3年生・ビジネスコース)
 ビジネス経済応用
 
(3年生・ビジネスコース内選択)
 財務会計Ⅱ
 
(3年生・ビジネスコース内選択)
(目標)
 広告や販売促進などに関する知識や技術を身に付け、企業と消費者間のコミュニケーション活動の意義や役割について学習します。また、広告の制作、店舗設計、商品陳列、接客などに関する知識を体験的な学習を通して習得します。

(内容)1.販売促進
    2.広告と広報活動
    3.店舗の立地と設計
    4.販売活動
    5.販売促進の発展と
      顧客満足の実現
(かんたん解説)
 商品は店頭に並べているだけでは売れません。消費者に商品のことを知ってもらう必要があります。そのための方法が広告です。世の中にはいろいろな広告があります。
 商品をたくさん買ってもらうためには、店頭での商品説明やPOP広告、値引きなど色々な販売促進の方法があります。この科目では商品をより多く商品を売る方法や、販売員の接客方法、商品の展示方法などを学習します。また、販売士の資格試験にも挑戦します。

(目標)
 この科目では、①「産業構造の変化」「経済の国際化」など、ビジネスに必要な経済に関する知識を身につけます。また、②経済社会の動向について理解します。さらには、③身に付けた知識を活用し、「ビジネスの機会をとらえた適切な経済活動」や「地域の資源を活用した地域産業の振興」に主体的、創造的に取り組むことができる能力と態度を身につけます。

(内容)1.サービス経済化と
      サービス産業
    2.経済の国際化
    3.金融市場と資本市場
    4.企業経営
    5.ビジネスの創造と
      地域産業の振興

(かんたん解説)
 皆さんの周囲の人はどのような仕事に就いていますか?日本では、農林漁業や製造業に携わる人口の割合は年々減少しており、サービス産業に従事する人口の割合が増えています。それはなぜ起こっているのでしょうか。日本以外の国でも同じようなことが起こっているのでしょうか。また、現在は国同士が盛んに貿易を行っています。日本の経済が他の国の経済に影響を与えたり、その逆に世界の経済状況が日本に影響を与えたりするということはないでしょうか?ビジネス経済応用では世界の経済と深く関連する日本の経済について学び、それを地域のビジネスに活用する方法を考えます。

(目標)
 2年次に「財務会計Ⅰ」で学習した内容を発展させ、報告式による財務諸表の作成方法や連結財務諸表の作成方法を取り扱い、財務諸表の作成についてより理解を深めます。また、財務指標を用いた財務諸表の分析方法を習得することにより、会計情報を活用する能力と態度も養います。

(内容)1.貸借対照表
    2.損益計算書
    3.連結財務諸表
    4.財務諸表活用の基礎

(かんたん解説)
 私たちの経済社会は、日々、めまぐるしいスピードで変化しています。会社の経済活動も同じです。会計はそれに遅れないように、絶えず見直されています。
 この科目は、簿記や財務会計Ⅰで学んだことを基礎に、さらに大きく発展させた内容です。会計の軸となっている考え方を学習するとともに、グローバルな会計の考え方にも触れることになります。また、キャッシュ・フロー計算書や連結財務諸表など、ここ数年でできた新しい会計についても学習します。