校長のひとりごと


第13号  8月10日(木)

空想科学読本


 みなさん、夏休みを有意義(ゆういぎ)()ごしていますか?(こよみ)の上では、8月8日(火)に立秋(りっしゅう)となり、(あき)になりました。おじいさんで早起(はやお)きになってしまった(わたし)(あさ)(あか)るくなるのが、(すこ)しずつ(おそ)くなるので、だんだん秋なのかなあと(かん)じています。しかし、昼間(ひるま)台風(たいふう)影響(えいきょう)もあり、(あつ)いです。熱中症(ねっちゅうしょう)にならないように、水分補給(すいぶんほきゅう)しながら、あと半分(はんぶん)、夏休みを(たの)しんでください。今日は10日なので、ちょうど半分くらいですね。
 また、迷走(めいそう)した台風6号は沖縄(おきなわ)九州(きゅうしゅう)被害(ひがい)をあたえましたが、(さいわ)いにも愛知県は影響が少なかったですね。しかし、今度(こんど)、お(ぼん)のころにくる台風7号は愛知県の(ちか)いところに上陸(じょうりく)しそうです。台風に(そな)えて、家の方でも準備(じゅんび)しておいてください。「(そな)えあれば(うれ)いなし」です。 
 さて、今日は今、私が()んでいる「空想科学読本(くうそうかがくどくほん)」の(はなし)です。みんなもひょっとしたら、読書感想文(どくしょかんそうぶん)のために本を読んでいるかもしれませんね。この空想科学読本は柳田理科雄(やなぎだりかお)という人が書いた本で、さまざまなアニメや小説(しょうせつ)()り上げられた話を実際(じっさい)理科(りか)数値(すうち)計算(けいさん)し直している本です。
 太宰治(だざいおさむ)
の「走れメロス」という作品(さくひん)()っていますか?メロスは人質(ひとじち)になっている親友(しんゆう)のために、走って帰ってくるという話です。さて、メロスは王様(おうさま)と3日間で帰ってくるという約束(やくそく)をしました。(いもうと)結婚式(けっこんしき)という用事(ようじ)でしたが、妹の住んでいる場所(ばしょ)は40km。人はちょっと早足(はやあし)で歩いて、時速(じそく)4km。10時間もあれば、着く。実際、メロスは最初、妹のところまでは1日で来た。さて帰りは、薄明(はくめい)のころに出発。薄明とは日の出の1時間前のころのこと。北緯(ほくい)37度のところなら、7月末の日の出は4時半。日没は午後7時過ぎなので、15時間半あった。だから、余裕(よゆう)で間に合う予定(よてい)。だらだら歩いても間に合うはずだった。
 しかし、前日(ぜんじつ)は妹の説得(せっとく)寝不足(ねぶそく)。雨で川ははんらん。山賊(さんぞく)がきて、メロスを(おそ)い、さらに夏の灼熱(しゃくねつ)太陽(たいよう)がメロスにおそいかかる。最後(さいご)、メロスは太陽の10(ばい)も速く走る。太陽の時速1300km。それの10倍は時速13000km。マッハ11。走れるわけがない。さらに、途中(とちゅう)(いぬ)蹴飛(けと)ばす。犬は時速26000kmで蹴飛ばされ、落下地点(らっかちてん)は13000kmのかなた。と理科で計算するとそうなるそうだ。意外(いがい)に小説を真剣(しんけん)に読むとそんなことはいくらでもあるそうです。
 トトロに出てくるネコバス。七国山(しちこくやま)まで大人の足で3時間。だから4km×3で12km。カンタのおばあちゃんで距離(きょり)を計算するとネコバスの時速は360km。ネコバスがこの時速で走ったら、(まど)のないネコバスからメイちゃんたちは吹き飛ばされるとか…。高学年のみなさんはそんなテレビの見方をしてもよいかも…。