校長のひとりごと


第27号  12月5日(火)

トゥレット症候群

 12月に入り、とたんに(さむ)くなり、防寒(ぼうかん)している私でした。でも予報(よほう)によると明日(あす)からは10月下旬(げじゅん)なみの(あたた)かさになるそうです。くれぐれもかぜをひかないように、(ふく)体温調整(たいおんちょうせい)(はか)りましょう。
 さて、今週(こんしゅう)人権週間(じんけんしゅうかん)であることを朝会(ちょうかい)でも(はな)しました。その中で、トゥレット症候群(しょうこうぐん)について、話しました。もう少しくわしく話します。トゥレット症候群とは、自分(じぶん)意志(いし)関係(かんけい)なく、身体(からだ)のどこかが突然(とつぜん)()(かえ)して(うご)いてしまうチックと()ばれる症状(しょうじょう)複雑(ふくざつ)にあらわれる病気(びょうき)だそうです。(くび)や手をひんぱんに動かしたり、貧乏(びんぼう)ゆすりをしてしまったり、いわゆるクセが何気(なにげ)なくでてしまうことです。この病気の場合(ばあい)身体的(しんたいてき)なチックだけではなく、突然、(こえ)が出てしまう音声(おんせい)チックも起きるそうです。声が突然出ると、まわりの人もびっくりして、変な目で見られることも多いそうです。私も知りませんでしたが、そのような病気があることを理解(りかい)することは大事なことだとですね。多くは思春期(ししゅんき)のころに(なお)るそうですが、治らない人もいるそうです。この病気の人の7~8割の人には強迫症状(きょうはくしょうじょう)もあらわれるそうです。(まち)を歩いていて、突然、コンクリートの(せん)が気になり、立ち止まってしまったり、キーボードのJが地獄(じごく)(あらわ)文字(もじ)に見え、コンピュータをたたいてしまったりすることもあるそうです。そういった病気があることを理解するとともに、その人たちの個性(こせい)だと思って、理解してあげることが大切だと思います。もちろん、静かにしなければならない時にふざけて、奇声(きせい)を発してはいけませんが、奇声をあげてしまう病気があることも頭の片隅(かたすみ)においておくことが必要ですね。
 また、自分の病気を正しく理解して、人に伝えることも大切です。「ふざけて、声を出してるわけではない」ことを他の人に理解してもらえるためにも、自分の特性(とくせい)、個性、障害(しょうがい)を正しく理解することは重要だと思います。そして、自分の個性を正しく、他の人に伝える力を小学校の間に身につけられるとよいと思います。