校長のひとりごと


第22号  10月27日(金)

地政学とは

 今日(きょう)就学時健康診断(しゅうがくじけんこうしんだん)で3時間授業(じゅぎょう)でしたね。就学時健康診断とは幼稚園(ようちえん)保育園(ほいくえん)、こども園など年長(ねんちょう)さん、つまり5歳の子が小学校入学前に健康かどうか見るための健診(けんしん)を言います。中小田井小学校では、前期(ぜんき)通知表(つうちひょう)(わた)すのも今日なので、あと5か月で卒業(そつぎょう)進級(しんきゅう)をむかえることになります。
 さて、季節も進んで、紅葉が見られるようになりました。中小田井公園の木々も赤くなってきました。もちろん、あのくさいぎんなん(銀杏)がなるいちょうもそのうちに黄色くなると思います。
 今日は少し(むずか)しい勉強(べんきょう)。世の中には地政学(ちせいがく)という学問(がくもん)があります。最近(さいきん)、本屋さんに行くとこの本が(なら)んでいます。
 地政学とは地理学(ちりがく)政治学(せいじがく)を合わせた用語(ようご)で、国の地理的(ちりてき)条件(じょうけん)をもとに、政治的、社会的、軍事的(ぐんじてき)影響(えいきょう)を研究する学問です。
 (たと)えば、日本は島国(しまぐに)四方(しほう)を海に(かこ)まれています。したがって、他の国から()め込まれることが少ないです。(あき)らかに陸続きでつながっている国とは異なります。
 国境線(こっきょうせん)の多くが海に(せっ)している海洋国家(かいようこっか)を「シーパワー」といい、日本やアメリカ、イギリスがその国になります。これらの国は先ほども言った通り、攻められにくいため、交易(こうえき)によって利益(りえき)を得ようとします。一方、陸続きで他国と接している大陸国家(たいりくこっか)を「ランドパワー」といいます。中国やロシア、ドイツが主な国です。ランドパワーの国は攻められやすく、侵略(しんりゃく)しやすい特徴(とくちょう)をもちます。地政学的には、シーパワーの国とランドパワーの国は対立(たいりつ)しやすいそうです。
 また、一つの国でランドパワーとシーパワーは両立(りょうりつ)しないそうです。第二次世界大戦で、シーパワーの日本はランドパワーを目指して、アジア大陸に勢力(せいりょく)拡大(かくだい)しようとして失敗(しっぱい)しました。それぞれの国における地理的条件はそれぞれの国家の成り立ちに大きく影響を与えることになるのでしょう。もし、興味をもったら、調べてみてください。