校長のひとりごと


第21号  10月20日(金)

日本の歴史、世界の歴史

 今日(きょう)で、大学生(だいがくせい)のお(ねえ)さん、お(にい)さんが来ていた教育実習(きょういくじっしゅう)()わりました。その関係(かんけい)で、今週(こんしゅう)は特にいろいろな授業(じゅぎょう)を見せてもらいました。
 6年生の社会(しゃかい)の授業を見ていたら、織田信長(おだのぶなが)豊臣秀吉(とよとみひでよし)徳川家康(とくがわいえやす)のところの歴史(れきし)を学習していました。この三人は天下統一(てんかとういつ)をめざした尾張(おわり)の三英傑(えいけつ)ですね。明日、あさってと行われる名古屋まつりでも行列(ぎょうれつ)の中に登場(とうじょう)する三人です。
 さて、その学習の中で出てくる人物にフランシスコ・ザビエルという人がいます。この人は、1549年に鹿児島(かごしま)に来て、日本にキリスト教を(つた)えたと言われています。なぜ、この時代に、ザビエルが日本に来たのでしょうか?これには、世界(せかい)での歴史(れきし)密接(みっせつ)に関係しているのです。
 実(じつ)
は、今戦争(せんそう)がおこっているイスラエルとパレスチナという場所には、エルサレムという場所があり、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地(せいち)があります。聖地とは、宗教的(しゅうきょうてき)に大事な場所という意味(いみ)があります。ヨーロッパのキリスト教の人は、その聖地をヨーロッパのものとするために十字軍(じゅうじぐん)という軍隊を派遣(はけん)しました。何回も派遣したため、ローマのカトリックとよばれる教会の人たちはお金がなくなってしまいました。そこで、免罪符(めんざいふ)とよばれる(ふだ)を作り、たくさん札がないと天国(てんごく)へ行けないよと言い、キリスト教を信じる人たちに寄付(きふ)をつのったのです。しかし、キリスト教を信じる人の中から、寄付がなくても、人は救われなければ、おかしいと言うルターという人がでてきました。これが、キリスト教のプロテスタントとよばれる人たちです。お金がなくても、真じれば救われるという考え方は広まります。カトリックと呼ばれる人たちは、それに不安(ふあん)を感じ、世界へキリスト教を広めようとします。この一人がザビエルになります。また、このころ、1492年にはコロンブスが北アメリカ大陸(たいりく)発見(はっけん)します。船を(ふね)作る技術(ぎじゅつ)(すす)み、大航海時代(だいこうかいじだい)とよばれる時代も始まっていたのです。ちょうど、日本にキリスト教を広めるチャンスだったのですね。こんな感じで、日本の歴史には世界の歴史が密接に関係しているのです。