12日間を終えて  工業高等学校 3年 佐藤 和弘

   この12日間は本当に素晴らしいものでした。仲間との絆も深まったし、学ぶこともたくさんありました。最初に、西陵高校にNACOSメンバーが集まったときはみんな緊張していたせいか、あまり話すこともなかったのですが、海外に行って共に生活しているうちに本当の家族のように仲良くなって最初に集まった頃がうそのように感じられました。バスが止まるなどのトラブルもありましたが、パニックを起こしたりせずみんなで困難を乗り越えることができました。ケンカすることもなくお互いが協力し合える、本当にいいメンバーだったと思います。
 一方、海外研修をするにあたって日本との文化の違いをとても強く感じました。シンガポールではそこまで違いはなかったのですが、マレーシアはまったくと言っていいほど違いました。トイレは自分で水を桶からすくって流すという形をとっていて、普段ノブを回すだけで流すことができる日本人にとってはとても不便なものでした。他にも驚いたのはお風呂でした。マレーシアではお風呂に浸かるという習慣がなく、基本的にシャワーを浴びるだけでした。赤道の真上ということで気温が高く暑いからだと思いますが、そのシャワーはお湯ではなく水でした。ちなみにシャワーも水がためてある浴槽からすくってかぶるというやり方でした。そしてイスラム教においては断食の習慣があり、日が昇っているうちは何も食べてはいけない、つばも飲んではいけない、という日本では想像もつかないものでした。
 この12日間で一番印象に残ったことといえば、やはり3日間のホームステイです。僕たちはマレー語も少ししか話せないので言葉は通じない、文化も違えば考え方も異なるときもありましたが、それでもお互いに笑い合うことができ、心はつながっているんだということを実感できました。ホームステイ先の子どもたちと仲よくなれて本当にいい思い出をつくることができたと思います。ただ、お別れの日が平日だったため最後の挨拶を言うことができなかったのが心残りですが。
 いろいろなことがありましたが、NACOSが僕の人生にとって、とても意味のあるものになったと思います。こんな素晴らしい行事に参加させてくださった先生や家族、関係者の皆様本当にありがとうございました。