世界の文化と流行を運ぶJAL CARGO
山田麻記子


2001年8月3日
シンガポール

 最後の企業訪問はシンガポールのJAL CARGOです。ここは主に貨物の流通をする会社で、このシンガポール支店で働いている日本人は私達を案内してくださった小野さんだけです。ここで働く現地の人たちとは英語でコミュニケーションをとっているそうです。

 JAL CARGOは事務所と空港に分かれています。小野さんから、ビデオを見ながら、空港での仕事の説明を受けました。

 貨物は鉄製のパレットに載せて出発まで保管するそうです。時期がきたらコンテナという大きな金属製の箱に入れて、トランスフォーターという台車に載せて運びます。そしてハイリフトローダーという機械で貨物を持ち上げ、飛行機へ入れます。飛行機に入れられた貨物は、機内にある4本のレールで奥へ運ばれます。これで貨物の準備は完了です。

 飛行機はバランスが大事で、機体の縦の中心ラインと主翼の横の中心ラインが交わる点に重心がなければならないそうです。乗務員と貨物の安全のためにも正確に計算をしなければならないと思いました。

 貨物だけでなく燃料も左右対称に積みます。燃料は左右の主翼にある燃料タンクに積みます。左右均等に消費され、バランスがとれるように考えられています。乗務員は常に両翼の燃料の消費量をチェックし、もし左翼の燃料の減り方が少なくて左が重くなる場合は、飛行中に燃料を移動させ常にバランスを保っています。

 飛行機を運航する人はたったの3人。まず、事務所から重量や重心を計算した用紙が機長に渡され、機長は点検しサインします。3人の乗務員は既に整備員が点検した機体を目視点検します。3人が同じ場所を別々に見て、エンジンをかけた後、航空機関士がもう1度念入りに点検します。それから、コックピットへ入ります。コックピットの点検が終わったらフライトです。乗務員が自分の目で点検するのはやはり「自分の身は自分で守る」という事の現れだと思いました。順番がきたら4000メートルの滑走路を走り離陸します。仕事の説明を受けた後、実際に倉庫を見学しました。そこで依頼主の荷物を大切に扱っている姿を見て心を打たれました。

 航空便は船便に比べ値段が10倍以上もかかるので、それでも運ぶ価値のある貨物を運びます。腐りやすい生鮮品や少しの振動もあってはならないハイテク機器の他に、美術品やファッションショーの洋服、F1カーや競走馬も運ぶという事を知り驚きました。これらの唯一無二の品を運ぶということは、責任重大で失敗は許されません。この仕事は依頼主との信頼関係が必要です。これらの事からJAL CARGOがいかに信用されているかという事と、世界をつなぐ大切な架け橋となっている事が分かりました。

 また、ここでは私が団を代表して英語で挨拶をしました。小野さんから「うまいね!」「内容もちゃんと理解できたよ!」と誉めていただきとてもうれしかったです。一生懸命準備した甲斐がありました。しかし小野さんが現地の人たちに打ち解けて、楽しそうに話をしている姿を見て、もっと英語の勉強が必要だと思いました。私も小野さんのように、いろんな国の人たちとスムーズにコミュニケーションがとれるようにがんばって勉強します。