2000724

タイ・バンコク

みなさんこんにちは。ナコスです。

今日は、今回の研修最初の山場、「はじめてのおつかい」ならぬ、『はじめての企業訪問』がありました。いままで、観光旅行めいたことばかりやっていたので、少し緊張した朝を迎えました。

バンコクの都市高速道路をしばらく走ると、街は都会から一転、緑豊かな郊外へと変わりました。午前中は企業訪問として「リンナイ・タイランド株式会社」に行きました。リンナイ・タイランドは、ガス給湯器などでおなじみの、あのリンナイが出資して設立した現地法人です。到着すると、勤務時間中にもかかわらず、たくさん社員の方々がお出迎えくださいました。私たちを案内してくれた水野さんは、タイに10年もお住まいだそうです。

会議室にて会社の概要などを説明していただいた後、工場の中を見学させていただきました。生産品目は、もちろんガス関連器具が多数を占めるわけですが、それを製造する切削技術などを応用して、自動車部品から冷蔵庫のドアなどまで、幅広く手がけています。水野さん曰く、製造する商品はいわばアプリケーションなわけで、それを作る技術を多数の製品に応用することは、会社の生存力を高めるために、大切なことなのだそうです。

またこの会社は、原料の仕入れから製品の出荷まで、一貫して同じ工場で行っています。気候の関係から、ガス機器の需要は低いため、下請け孫請けに作らせるほどの部品が無いそうなのです。工場内を見学してわかったことは、まず、なんといっても「女性が多いこと」です。技術職でも事務職でも、女性が高いポストに就き、男性がそれをサポートする形でした。ちなみに、最高責任者も女性です。女性を優先的に採用するような制度は無いそうですが、やはり仕事をきちんと、丁寧にこなす人材が欲しいそうです。

最近は、産業空洞化といって、いままで日本国内で作っていたものを、労働力のやすい海外で作らせ、それを日本へ輸出するようになっています。しかしそれは、製品の価格が安くなる一方、製造業の従事者が失業し、結果として景気は悪化する、というのが一般的な考え方です。

しかしこのリンナイ・タイランドは、他の多くの日本企業のように産業空洞化を助長するのではなく、現地法人で製造するものは、あくまで現地の人向けのものであり、輸出や逆輸入などはほとんどしないそうです。「品質こそ我らが生命」の標語も、凛として見えた気がします。お忙しい中、とても好意的に案内してくださり、水野さんはじめ、会社のみなさんに心から感謝申し上げます。

それではまた、次回の報告でお目にかかります。

NACOS200メンバー一同

724日午前 リンナイ・タイランド前での集合写真

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