小・中学校の通常の学級における特別な教育的支援を必要とする児童生徒に対する「校内協力に基づく指導」の在り方に関する研究

目的この研究は、小・中学校の通常の学級における、学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)、高機能自閉症の障害のある児童生徒に対する教育的支援について、「校内協力に基づく指導」に焦点をあてて、その在り方を明らかにしようとするものである。

結果1年次の研究において明らかになった、校内協力推進計画の方向性を基に、(1)特別支援教育校内体制を支援委員会と支援チームとに分け、それぞれの役割分担を行うこと(2)特別支援教育コーディネーターの機能を支援委員会内で分担すること(3)指導の課題を焦点化するとともに、支援チーム内で指導内容・方法の検討を加えながら実践に取り組むこと等を中心とした研究実践を行った。その結果、対象児に望ましい変容が見られるとともに、特別支援教育にかかわる教職員の意識・連携も深まる等、子どもを取り巻く校内支援体制の充実が図られた。よって、校内協力推進計画を具現化するための手だてが、有効であることが確かめられた。