時間・空間概念を育成する高等学校地学の学習展開に関する研究

目的昨年の研究で時間・空間概念を育成するためには,学習者を野外で教育的機能を有している地学的空間の中に置き,野外観察という体験を通して空間像のイメージを形成させる必要があることが明らかになった。そこで,胆沢扇状地で見られる出店断層の教材化を中心に,野外観察を取り入れた時間・空間概念を育成する学習展開についてその手法を提案し,実践的に確かめることによって,高等学校地学の指導改善に役立てようとした。

結果本年度の研究成果として次のことが挙げられる。1野外観察を中心とした実践を通して,時間・空間概念を育成する学習展開について検討し留意点をまとめたこと、2胆沢扇状地で見られる出店断層付近の地質調査を実施し,時間・空間概念を育成するのに適した露頭の選定,出店断層の新たなデータや火山灰層序などの学習素材を収集でき教材化したこと、3露頭の教師用指導資料を作成できたこと。