小学校国語科における話し手の意図をつかみながら聞く能力を高める指導に関する研究

目的この研究は、「聞き取り再構成メモ」を用いた学習をとおして、話し手の意図をつかみながら聞く能力を高める指導の在り方を明らかにし、小学校国語科の学習指導の改善に役立てようとするものである。

結果指導の手だてとして、聞き取り再構成メモを、(1)聞く観点に着目する段階、(2)キーワードをとらえる段階、(3)話し手の伝えたかったことをまとめる段階の、三つの段階毎に作成し、実践をとおしてその有効性を検討した。研究の結果、手だての試案に基づく授業実践において、話の組立てや文の成分に着目できるようになったこと、キーワードを選び出せるようになったこと、自分の考えを交えながら話し手の伝えたかったことを再構成できるようになったことが確認された。このことから、本研究の指導の手だての工夫が、話し手の意図をつかみながら聞く能力を高める上で効果のあることが確かめられた。