中学生における心理社会的ストレスマネジメントに関する研究

目的中学生が抱える心理社会的ストレスの実態調査を実施し、その集計・分析により学校・家庭場面において日常的に経験するストレスの生起過程を把握し、学校現場におけるストレス反応軽減に向けた具体的かつ適切な援助のあり方を提唱する資料づくりを行う。

結果:不登校、暴力など学校現場に蔓延する子どもたちの精神的な適応課題に対し、ストレス概念を切り口としたアンケート調査を実施し、ストレス反応から中学生の精神保健の実態を明らかにした。また、その実態像と深く関わるストレス生起過程との関連性を追求し、精神症状の解明に迫った。その結果、心の健康状態に関与する学校ストレス・家庭ストレスの実態やストレス反応表出に見られる性差、ストレス反応軽減にはたらく認知的評価の仕方、対処行動の特徴等々が明らかとなり、それらの知見に基づくストレスに焦点を当てた援助のあり方を示す手がかりを得ることができた。