技能を身に付ける楽しさを実感し、生活を豊かにしようとする子どもの育成

目的:ミシン縫いの実習において、製作した作品を家族にプレゼントするという目的意識をもたせたり、ミシン縫いの基本的な技能を段階的に身に付けるための学習活動を工夫したり、学習の進度と技能の習熟状況がわかる個人カードを活用したりすることによって、児童は技能を確実に身に付けるとともに、楽しさを実感して、生活を豊かにしていこうとする姿勢が身に付くことを、授業実践を通して明らかにしていく。

結果:基本の操作を段階的に配列して、ミシン操作の練習ができるように指導計画を工夫したり、グループ学習を取り入れたり、個人カードを活用したりすることにより、児童はミシン縫いの技能を自主的にそして確実に身に付けていった。それが児童にとって大きな自信となり、作品製作に意欲的に取り組む結果になった。また、ミシンの配置を工夫したことにより、ミシンに向かう時間を一人一人に保障し、児童は時間を有効に使うことができた。家族のために製作するという目標は、児童の意欲に直結するものであり、作品を作ることを通して家族を大切に思う気持ちを育てることができた。さらに家族の励ましによって、児童はより自己存在感を高め、家庭生活に目を向けて生活をよりよくしようとする姿勢の育成につながった。