小学校英語活動の指導に関する研究

目的:中学校英語学習との連携を視野に入れた小学校英語活動の基本的な指導の在り方について考察し、提言する。

結果:本研究では、小学校英語活動及びその指導の在り方の基本的な考えと中学校との連携の在り方を中心に考察してきたが、小学校での「英語」の教科化が検討され始めたことに象徴されるように、今後ますます言語としての英語の習得がクローズアップされる。学校はその流れの中で、自校の実態に合わせた計画のもと地道に指導を重ねることが大切である。例えば、ALTの訪問日数が不定期かつ多くない学校では、ALTの訪問日に合わせ、出身国の生活や文化などをトピックに決め、前時に「調べ学習」を設定し、ALTの訪問日に調べたことに関してのやりとりを行うとすると「総合的な学習の時間」において2時間計画の国際理、解教育の授業が実施可能となり、単発な授業とはならない。さらに、小学校・中学校の連携として学区の中学校に協力を要請し、ALT訪問日にJTEを参加してもらい、HRTとJTEのTTを実施することも考えられる。また、このようにして実施した授業の記録をもとに次年度の計画を立案すると、年間指導計画も作成することができる。このように様々な可能性を探りながら学校が体制を整え、授業を行うことで、子どもたちにとって楽しく有意義な小学校英語活動の時間が行われ、さらに、中学校英語学習への動機付けとなるような小学校英語活動へと発展するものと考える。