授業中における教師の話し方に対する意識の在り方とそれがもたらす効果に関する一考察

目的:教師自らが、「話す」ことについての語彙、構成、技術、態度等を意識化することにより、子どもの理解度や学習意欲が高まることを実証し、教師にとって「話す」ことがいかに重要であるかについて教師自らが再認識する必要性を強調すると共に、話し方の分析の視点一覧表を提示して、若年教職員をはじめとする本市教職員の授業力の向上・授業改善の一助とする。

結果:授業は、発問する、説明する、指示する等、教師が「話す」ことによって成り立っている。話し方は授業の成否を握るひとつの鍵であるとも言える。しかし、日常の教育活動の中で、我々教師は、自身の話し方を評価し、工夫し、改善していこうとする意識が低いと思える。本研究では、教師の授業中の話し方について、自己評価および他者評価を通して意識化を図ることで、向上させることができるであろうと仮設し、調査を行った。その結果、「評価をする、または、評価をされることで、教師が自身の話し方を意識し、話し方が変化し、そのことが子どもによい影響をもたらす」ということが見えてきた。また、話し方を向上させるための、具体的な方策も例示する。