パスカルの数三角形を用いた授業研究

目的:教材として数三角形に関する原典解釈を行うことにより、生徒が数学を人間の社会・文化活動であることを認めることができるかについて考察する。上記の目標を達成のために、以下の課題を設定する。課題1:数三角形に関する一次文献やパスカルからフェルマへ宛てた書簡を通して、パスカル(他者)の立場の想定を行うことができるか。課題2:数三角形に関する原典解釈を行うことにより、確率論の始まりを知り、数学が人間とのかかわりから生まれてきたことをとらえることができるか。

結果:本研究では、パスカルの数三角形とその応用である確率論に関する一次文献を扱い、その解釈を通して、生徒の数学観の変容が見られるかを考察した。授業結果から、原典解釈により、生徒が数学を人間の社会・文化活動であることを認めることができたことが示された。