方程式の幾何学的証明を用いた授業研究

目的:アラビアの代数学を教材に原典解釈し、当時の数の捉え方や方程式の解法の表現の違いに焦点をあてた授業をすることにより、解釈学的営みを通じた自己理解や多面的な数学の考え方への共感ができるかどうかを考察する。本研究の目標を達成のために、以下の課題を設定した。課題1:当時と現在の数学を比べ、数学が発展してきたことに気付き、現在の数学のよさを考えることができるか。課題2:当時の方程式の解法や幾何学的証明を解釈し、現在の解法と対応させて考え、多面的な数学の考え方に共感できるか。

結果:本研究では、アラビア数学から方程式の解法を図に描き幾何学的に証明している文献を用い、原典解釈することにより当時の解法を考察するという解釈学的営みを通し、共感によって自己理解することで、代数学として学習している方程式を幾何学的な証明を通して多面的な数学の考え方として捉えることができるか考察した。