研究紀要

目的:高等学校外国語(英語)科の授業において、個人の進度に合わせたリスニング演習ができ、英語による自己表現活動に結びつくWBT用教材の開発を行い、その活用授業実践を通して、WBTを授業に導入した際の学習効果及び生徒の自己表現活動への意欲の変容を検証し、今後のe-Learningを活用した外国語(英語)科指導の方向性を探る。

結果:◆研究概要:「ミレニアム授業推進プロジェクト」におけるe-ラーニング授業活用研究として、実践的コミュニケーション能力を外国語(英語)科の学習活動を通して育成することを目指し、高等学校2校においてe-ラーニングを活用した授業実践を行い、効果を検証した。特に通常の授業では個別指導が難しい音声面(聞く・話す)の指導を効果的に行うための方策として、e-ラーニングの一手法であるWBT(Web Based Training)用の教材を開発・活用した。また、集合学習と個別学習の両方が合わさった「ブレンディング学習」を行うことで、授業における「個」に応じた指導とその効果について検証した。◆はじめに◆研究の目的◆研究の視点(1)英語と4技能(2)音声指導の必要性「個」に応じた指導(3)e-ラーニングの特性(a)e-ラーニングの定義(b)WBT(Web Based Training)(c)WBT活用語学演習(5)ブレンディング学習◆研究計画◆WBT教材の開発(1)教材開発上の工夫(2)素材の撮影・教材化(3)教材構成と内容(a)Listening Comprehension(聴解力テスト)(b)listen and Act(対話練習活動)(c)Activity(「聞く・読む・話す」活動)(d)Message(作成協力ALTからのメッセージ)(e)Short Break(Web上の音楽教材リンク)◆WBT活用実践授業(1)岡山県立西大寺高等学校の実践(a)指導者及び実践対象(b)指導計画(c)指導手順(d)指導上の工夫(e)生徒の活動の様子(f)公開授業および研究協議会(2)岡山県立津山高等学校の実践(a)指導者及び実践対象(b)指導計画(c)指導手順(d)指導上の工夫(e)生徒の活動の様子◆実践結果・分析・考察(1)英語運用能力の変容:リスニング力の変容/文法力の向上(2)4技能に対する意識の変容(3)英語活動とWBT教材(4)英語での発話意欲の高揚(5)学習グループ分類(a)学習グループの特徴(b)リスニング力とグループ分類(c)グループ分類についての考察(6)コミュニケーションの捉え方の変容(7)発信へのプロセス(8)生徒の学習態度の変容◆研究の成果(1)WBT活用学習効果(2)効果的な指導法(3)自己表現活動へつなげるWBT教材◆今後の課題◆おわりに◆引用文献